あぶらとり紙の本当の使い方と目的~皮脂が取れ過ぎることはない

「あぶらとり紙は必要な皮脂まで落としてしまうため使用しないほうがいい」

そんなことを聞いたことはないでしょうか?私もこの噂を聞いて、使用を自重していたこともありましたが、では、いつ使用して良くて、どれくらいが使い過ぎになるのか?そんな説明はあぶらとり紙の使用方法には記載されていません。

というのも、あぶらとり紙は思っている以上にアブラを取る力がありません。セロハンテープを肌につけるわけではありませんし、何の吸着力も無い紙を肌に乗せるだけで皮脂が取れすぎてしまう、なんてことはあるはずがないのです。

つまり、あぶらとり紙はいくら使っても良い。ですが肌にこすりつけるように拭き取ったり、1枚で顔全体の油を拭き取ろうとはしないでください。肌に摩擦を与えないよう優しく当てながら「吸収させる」イメージで拭き取りましょう。

あぶらとり紙の本来の目的

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あぶらとり紙の目的は「皮脂を拭き取ること」。

皮脂は「天然のクリーム」と表現されることがあり、適度に残しておいた方が良いなどと言われることがあります。しかし、顔面に浮き出てきている時点でその役目というのはほとんど終わっており、むしろ肌に滞留している時間が長ければ長いほど悪影響を及ぼします。

当然ですが皮脂は「油」であり、空気に触れれば酸化します。皮脂が酸化すると過酸化脂質という肌荒れやニキビ、その他肌トラブルの原因となる物質に変化します。従って、すぐさま取り除き顔をオイルフリーの状態にすることが大切。そのためにあぶらとり紙を使用します。

あぶらとり紙は目に見えるものだけを取るイメージで使用します。そして「押し拭き」が基本です。大学生が制汗シート並に皮脂を根こそぎ取ろうと顔をなぞるように拭いているのを見かけますが、あれはダメです。

「皮脂を取りすぎると肌が荒れる」は本当?皮脂自体に保湿効果は無い

皮脂は毛根内部の皮脂腺から分泌されています。そしてその役目は、毛同士が絡まり合ったり毛玉にならないよう、また毛の表面をコーティングしてなめらかにする働きを持っています。よく、「皮脂は汗と混ざり合い皮脂膜を構成し、肌を乾燥から守っている」と表現されますが、これは30年前に否定された説です。

「保湿」とは、角質細胞間脂質が肌に含まれている水分を逃さないようにしていることをいいます。皮脂に保湿効果があるのではなく、セラミドをはじめとした角質細胞間脂質に保湿効果があります。
従って、あぶらとり紙は肌をこすりつけなければいくら使用しても構いませんし、使いすぎが肌に影響することもありません。

皮脂は時間が経つと酸化して過酸化脂質に変化し肌を腐らせます。体を洗わなかったりすると酸っぱい臭いがしたり、表現が悪いですがホームレスの方の肌が黒いのも酸化が原因です。酸化し腐った脂質は皮膚にとってはダメージとなり、肌荒れやくすみといった肌トラブルの原因となります。

逆に、酸化しない部位、つまり皮脂が分泌されない部位は誰でも綺麗ですよね。例えば二の腕やももの内側、胸周り、ふくらはぎなど、毛の少ないところというのは酸化のリスクが低く、特にケアをしなくてもキメ細かい美しい肌なのです。

対して、顔・頭皮・おしり・背中などは皮脂腺が活発で、ニキビや肌荒れに悩まされている人も多いのではないでしょうか。こういった箇所はキメが粗く、皮脂によるダメージが受けやすいのです。

皮脂の保湿効果はゼロではないが、ダメージの方が大きい

正確に言うと、皮脂にも保湿効果は多少あります。しかし、保湿効果全体の1%にも満たず、むしろそれを放置することによる肌へのダメージが大きいと言えます。

では残りの99%は何かというと、セラミド等の保湿成分が占めています。

セラミドは肌のキメ・潤いを保つ“唯一”の成分と言え、体内での生成は非常に難しく加齢ととも減少してしまいます。体内で生成できた自家保湿因子セラミドは、市販されている何十万とする化粧品よりも効果がありますが、現実的な問題として自身でセラミドを自然生成する力は衰えていきます。

従って、肌の潤いを保つ方法としてセラミドが配合された化粧品に人気が集まっているのです。

あぶらとり紙の選び方と使い方

あぶらとり紙を選ぶ際のポイントは特にありません

紙がいいとかフィルムがいいとかあると思いますが、どちらのあぶらとり紙でも効果は大して変わりませんし、その選択によって肌質や肌トラブルに大きく影響を与えるということもあり得ません。鼻パックのように強烈な粘着物が付いているわけでは無いので、「皮脂が取れすぎる」ということも考えにくいでしょう。

また男性用・女性用と分かれているものも質には問題ありませんし、特に高級な商品を使用する必要も無いでしょう。皮脂は水で落とせる水溶性ですから、余程気になるのであれば顔を洗ってしまうか、湿らせたタオルで顔を拭けば皮脂は落とせてしまいます。

あぶらとり紙は皮脂の分泌を「抑える」ものではなく、出たものを「拭き取る」道具です。脂性肌の根本の解決を図らない限り、出るものは出てしまいます。

高級あぶらとり紙と市販のあぶらとり紙の違い

高級である理由は繊維の薄さです。逆に繊維が粗いものは摩擦の原因になるので注意してください。

ただ、市販されているものの中で危険性がありそうなものはありませんのでご安心を。唯一、ティッシュは繊維が極めて粗く肌荒れを誘発するため使用しないでください。

あぶらとり紙にこだわるより、スキンケアにこだわるべき

生活環境・食生活・睡眠時間・ストレス…全てを疑ってみてください。あなたの皮脂は体質も影響しているかもしれませんが、例えば子供の頃から毎日油中心の食生活を送っていたのであれば、それが「普通」ですから、皮脂が食生活に起因していることなんて夢にも思いません。

また、ひどいストレスに見舞われている方はホルモンバランスが大きく崩れている可能性があります。この場合、環境を変える・もしくは自分が強くなる以外に解決策はありません。肌は、体内の黄色信号を素早く察知します。赤信号になる前に対策を講じるようにしましょう。

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