生え際や、耳の周り・首筋・うなじ・輪郭などは「脂漏部位」と呼ばれ、誰でも炎症が起こりやすい場所です。これを聞いて一部の方は「自分はオイリーではない!」と言うかもしれませんが、「脂漏=オイリー」ではないので安心して下さい。男性はもともとオイリー傾向にあるのはご存知だとは思いますが、生え際や耳の後ろ・首周りなどは、人間が共通して皮脂が出やすい場所だと言うことです。
またこれらの箇所の共通点は加齢臭が出やすいということも言えます。脂漏性素因は誰でも持ち合わせているため、特にこういった箇所の乾燥やぶつぶつなどが最近気になるという方は、この記事を参考に対策を図っていきましょう。
生え際やおでこの肌荒れ対策
乾燥は皮脂の分泌を促進させ、皮脂腺に働きかけ肌荒れを引き起こしたり、酸化すると加齢臭が発生したりします。最も対策をしなければならない場所であるのに、おろそかにしている方がとても多く感じます。
特におでこの生え際や首筋、耳裏などは、ニキビなどにならず、痛みも感じない、ただただ突起物が出ては消え・出ては消えを繰り返している方が多いのではないでしょうか。基本的に痛みを感じず、ニキビにならない状態でそれを繰り返している場合は、化粧品に問題があるケースが多いでしょう。
化粧品の油分が多すぎてそれが毛穴の中で詰まってしまっている状態と考えられます。ニキビにならないということは、自然の治癒能力でそれをうまく放出しているのです。しかしそれも時間の問題で、厳密に言うと痛みを伴わないぶつぶつは「白ニキビ」に該当し、ニキビ予備軍です。肌の代謝や防御機能が低下していくと、一気にニキビが広がる可能性があります。
【参考】肌荒れ?細かい皮膚のブツブツは毛穴が詰まっているニキビ予備軍かも
どんな化粧品を使って対策していけばよいのか
一番簡単な対策は「化粧品を使わない」ことです。原因が化粧品であることが明らかであるため、それを止めるというのは立派な「スキンケア」の一つです。
ただ仕事柄、また季節柄、どうしても肌を整える必要があったり、人と合う予定がある場合は「オイルフリー」でさっぱりとした化粧品を使うようにして下さい。また保湿成分(油分ではありません)の配合にも注目し、できるだけ無駄な成分が入っていないものがおすすめです。
ジェルタイプの化粧品なら使い勝手が良い!
また、首筋や生え際、耳裏となると、ローションタイプの化粧品は使いにくく、しっかりと塗り込むことができません。従って、ジェルタイプで指先に取って塗り込めるものを選びましょう。
これは意外と大切で、液状タイプの場合、パンパンと肌を叩いたり、すり込む際に肌を引っ張ってしまったり手のひらとの摩擦で負荷がかかりやすいのです。敏感肌の方はこれだけで赤ら顔の原因になります。
ミクロ単位の傷ができ「肌を痛めながらスキンケアをする」という本末転倒の事態になりかねません。液状タイプの化粧品を用いる場合は、手を滑らせるような塗り込み方はせず、押し込むように優しくケアしてください。
ジェルタイプの場合、肌への摩擦がかからず液状タイプよりもベタつかず爽快感を得られることが大きなポイントです。生え際や耳の後ろ、首筋、うなじ等、指先で満遍なくケアできるのはジェルタイプ化粧品の強みです。「ジェルはベタつく」と敬遠しがちな方が多いですが、ジェルの方がベタつきません。また乾燥肌、敏感肌向きに作られている化粧品の多くはジェルタイプで、専門の皮膚科医もジェルタイプを推奨しています。
そして、「ジェル」という形状は、肌の代謝活動を阻害しません。例えば油分たっぷりのクリームのような形状だと、皮膚の代謝・滑落を押さえ込むようにギッチリふたをしてしまうような形になってしまい、とくに白ニキビなどは雑菌の繁殖に拍車をかけてしまうことになります。その点ジェルは代謝活動に影響を与えないため、自然な形でスキンケアができるのです。
乾燥を放置すると…
耳の後ろや首周り、うなじはとても乾燥しやすいポイントです。ここのケアを放置すれば、加齢臭の発生、ニキビ・肌荒れの原因になります。
加齢臭
耳の後ろは意識をしないとケアできません。また口臭もそうですが、自分のニオイは自分が一番気づきにくいもの。しかし加齢臭というのは「老化現象」の一つであるため、日々のケアはもとより、生活習慣の見直しや、食生活の改善も重要です。
スキンケアとして、これから一手間加えるとともに、自らの環境も見直してみましょう。
肌荒れ・ニキビ
加齢臭もそうですが、肌荒れやニキビは皮脂が皮脂腺に溜まってしまっていることが原因です。皮脂を溜めないように代謝を高めたり、毎日のスキンケアは大切です。特に乾燥は、肌が「油分が足りない!」と勘違いして余剰に皮脂を分泌させてしまうため、肌を乾燥させない工夫が必要です。
「ニキビが出来やすいから保湿は必要ない」
というケア方法もNGです。「保湿=乳液・クリーム」と勘違いされている方が非常に多いのですが、保湿は通年にわたってどんな肌質の方も必要です。保湿を行わなければ肌が硬くなり皮脂分泌が適切に行えなくなります。すると、肌が古い角質の断層に仕上がり全体的に曇った顔になってしまいます。
かかとがひび割れた人がいますが、この方たちが夏場の湿気の季節には元に戻るかというとそうではないですよね..。乳液やクリームの役割は「油分の補給」です。油分豊富な思春期の子らは本来こういった化粧品は必要ないのです。