電気シェーバーは往復式か、回転式か。このテーマについては今後も永遠に語り続けられることでしょう。一般的なイメージで言うと、「往復式」が電気シェーバーのスタンダードな形として思い浮かべることと思います。
実際に電気シェーバー主要3社、パナソニック、ブラウン、フィリップスのうち、パナソニックとブラウンが往復式を強みとしています。回転式はフィリップスのみで、市場を独占しているように思えますが、見方を変えれば「回転式に参入する価値がない」と他2社が判断しているとも取れます。
回転式と往復式の電気シェーバーの比較
回転式は形状的にはトリッキー。いきなり回転式のフィリップスを買って試す人は少ないかもしれません。フィリップスは乗り換え需要の「2番目」を期待したメーカーとも取れます。現状の往復式に満足いかなかった人や、こだわりを持った人がターゲット。恐らくこの記事を読んでくれている方も、「今は」往復式の電気シェーバーを使っているのではないでしょうか?そんな方に向けて、回転式のメリット・デメリットを往復式と比較しながら解説していこうと思います。
比較 | 回転式 | 往復式 |
価格 | 両者とも変わりません。商品による。 | |
深剃り | やりにくい | やりやすい |
髭の濃さ | 薄~普通 | 薄~濃 |
音 | 静か | 大きい |
振動 | 静か | 大きい |
時間 | 長い | 短い |
交換 | 3~4年に1度 | 1~2年に1度 |
一般的に言われている違いはこの表の通りですが、正直なところ「商品による」というのが一番です。回転式でも深剃りが得意のものもあれば、往復式でも音が静かなものもあります。
毎年毎年リニューアルして新しい商品が出てきますので当然前作で酷評を受けた点は改善してきます。それがメーカーです。
私が回転式に乗り換えて感じた「往復式」の良い点、悪い点
私は今現在「往復式」を使っています。往復式→回転式→回転式→往復式、と浮気を重ねて結局帰ってきた経歴です。しかしこれは「回転式の方が劣っていた」という意味ではありません。
最初に回転式を購入しようと思ったきっかけは、「使ってみたかった」というのが第一。元々私自身髭がかなり濃い方で、中学生頃から大学生くらいまで父親の往復式を使っていました。
父親も私と同じように髭が濃い方ではなかったのですが、なんとなく切れ味に満足がいかない安物を使っていた(それほど電気シェーバーにこだわりをもっていなかった)ため、自分で良いものを買ってみようと思ったのがきっかけです。
結果、回転式の電気シェーバーは最高でした。
それまで使っていたシェーバーがどこのブランドかもわからない(結婚式のカタログギフトで手に入れた)ものだったので、全てに感動した記憶があります。
ですから大前提として、今現在大したシェーバーを使っていないのであれば、1万円以上するPanasonic・BRAUN・PHILIPSのシェーバーを購入すれば回転式だろうが往復式であろうが大方満足できるはずです。
剃り心地を求めるなら回転式・PHILIPS
今は結局往復式の電気シェーバーに戻っていますが、「剃り心地」という点においては回転式のシェーバーの方が満足度は高かったと感じています。
肌に触れる面積が圧倒的に大きく、剃り残しが無いため、剃っているときも・剃り終わった後も「気持ちいい」と感じていました。
回転式が「肌に優しい」と言われている理由もこういったことからです。
往復式だと写真のようにどうしても「点」で肌と触れ合うため、角度によっては髭が巻き込まれ刺激や出血を伴うことがあります。ただ、今はそれを防止する機能も出てきており、往復式でも肌と密着して剃ることができるモデルもあります。
ですから一概に「往復式は肌に悪い」「回転式が肌に良い」ということはできませんが、私の感覚としては回転式の方が肌へのフィット感が得られ「肌に優しい印象はあった」と判断することはできました。
なぜ回転式に乗り換えたのに再度往復式に戻ったのか
先程も話しましたが、私は大学生のときバイト代で回転式を買い、非常に満足しました。そこからしばらくの間それを使い続け、社会人3年目くらいに少しランクアップした回転式を再度購入しました(PHILIPS 9000シリーズ)。
これにも非常に満足しました。回転式であればPHILIPS9000シリーズは最高ランクですから、不満になる点はありません。しかし、多くの方が指摘していますが手入れやシェービングにかかる時間が蓄積し、それがなんとなくストレスになっていきました。
いつの間にか会社に出かける前は、昔使っていた往復式のシェーバーでサッと剃り上げて出かける日々に「無意識的に」戻っていました。
「回転式が嫌だ」「回転式にうんざり」というわけではありません。自分自身、仕事の忙しさや時間に追われる日が続いていたのも原因かもしれません。「回転式は時間がかかる」と言っても、たかだか数分単位の話です。
しかしそれが蓄積すると、何となく回転式のシェーバーを使うことが億劫になってしまいました。「シェービングにかかる時間」、「手入れにかかる手間」は結構重要なんだと痛感した記憶があります。
大きな違いは「時間」
結論になりますが、私が回転式と往復式を使って大きく感じた「違い」は、シービングにかかる時間だと思います。
しかしこれは、あなた自身の髭の濃さにもよりますし、違うと言っても本当に1分以内の差でしかありません。でもレンジのチンや、カップラーメンのお湯を待っている時間と同じで、「1秒でも早く終わらせられる手段がある(往復式)」にも関わらず、回転式を使うことに疑問を持つときがくるかもしれません。
またこれは自分の中で「時間」というデメリットに対し、「剃り心地」という回転式のメリットが勝てなかったというだけのものです。人によってこれは逆転すると思いますので、よく検討してみて下さい。
でも「一生回転式を使わない」というのは髭で悩まれている方にとってももしかしたら苦痛であるかもしれません。そこまで高い買い物ではないので、気になる方は回転式も使ってみるのもいいでしょう。