10代の男性がニキビや肌荒れが起こりやすい理由は、「成長過程における男性ホルモンの暴走」によるものです。
これは生理現象のようなものなので、食い止めることはできません。従って、ニキビや肌荒れが起こっても気にしないという心構えが必要で、これから説明する「間違ったスキンケア」をできるだけしないことが必要です。
ニキビや肌荒れが起こると、ついついイジってしまったり、何か塗らないと気が晴れない気持ちもわかりますが、これが思春期における肌トラブルの一番大きな原因なのです。
10代男性のニキビ・肌荒れの原因と対策
①男性ホルモン過多
10代から20代にかけた成長期において、ホルモンバランスが安定せず、男性ホルモンが過多状態になります。
男性ホルモンは皮脂線に働きかけ、皮脂の分泌を促すため、皮脂量は必然的に多くなるのです。その皮脂を放置してしまい酸化することで、過酸化脂質という毒性の物質が生成され、ニキビや肌荒れを引き起こすことになります。
つまり、この成長期におけるニキビや肌荒れは「必然」によるもの。触ったり、潰したりせず、基本的には自然に治るのを待つか、病院で適正に処理してもらうことが重要になります。
②皮脂の放置
先ほども解説したように10代の男性は皮脂量が多く、年代別に見ると最もニキビや肌荒れの症状が起こりやすいと言われています。
しかし、ニキビも肌荒れも皮脂量や皮脂そのものに問題があるわけではなく、それを放置することに問題があるのです。皮脂を放置すると過酸化脂質という有害物質に変化するため、これをキレイに洗い流したり、こまめに皮脂をオフすることが対策として重要になります。
非常にシンプルですが、顔を水洗いしたり、濡れタオルで顔を拭いたり、あぶらとり紙を使用することが効果的です。過酸化脂質と聞くと、やっかいな油汚れのようなイメージがありますが、実は水溶性で簡単に水で落とすことができるのです。
③洗いすぎ・擦りすぎ
ニキビや肌荒れの原因は、分泌される皮脂の放置が原因であると解説しました。そして、その放置した皮脂(過酸化脂質)は水で落とすことができます。
勘が良い方はもうお分かりかもしれませんが、ニキビや肌荒れ予防に「アクネ用」「ニキビ用」といった洗顔料や、強い摩擦によるスキンケアは全く必要ないのです。
ただ、顔に付着している汚れは、皮脂の他に埃・土・泥・大気など不溶性の雑多なものも含まれています。これを除去するために洗顔料は必要ですが、基本的には水で70%以上の汚れ、ニキビや肌荒れの原因は落とすことができるということなのです。
残り30%の汚れを落とすために、刺激の強い洗顔料を使ったり、強い摩擦で皮膚を痛めつけると、ニキビや肌荒れを引き起こしてしまうのです。
④付けすぎ
ニキビや肌荒れができると、化粧水やら何やら肌に塗りたくりたくなる気持ちは非常に分かります。しかし、それは絶対にNG。
というのも、化粧品は「医薬品」ではないので、何か症状を「治す」ことを目的としているわけではないのです。全て「予防用」の商品で、症状が起こってから使用しても全く意味がないのです(むしろ悪化させます)。
いかにもニキビや肌荒れが治るかのような記述がされているものがありますが、注意深く見てみると一言も「治る」とは書かれていないことがわかると思います。
ニキビ・肌荒れを治すには、自然治癒、あるいは皮膚科で適正に潰してもらうことが一番効果的です。
10代男性・ニキビ、肌荒れの治し方とスキンケア
以上のことをまとめると、次のようになります。
・10代はホルモンバランスが安定せず最も皮脂の分泌量が多い
→10代にホルモンバランスが安定しないのは普通のこと。皮脂量を減らす皮脂吸収剤やパウダーは逆効果なので使用しない。
・皮脂ではなく、過酸化脂質がニキビ・肌荒れの原因
→皮脂量を減らしても(乾燥肌でも)ニキビや肌荒れはできます。それはつまり、皮脂量が原因なのではなく、皮脂を放置することによる過酸化脂質がニキビや肌荒れの原因。
・ニキビ・肌荒れの原因である過酸化脂質は水溶性
→ニキビや肌荒れを予防するためにゴシゴシと顔を洗ったり、刺激の強い洗顔料を使う必要は全くありません。ニキビ・肌荒れの原因である過酸化脂質は水溶性であり水で落とすことができます。
・触ったり潰したりせず自然治癒か病院で治療してもらう
→ニキビ・肌荒れを「治す」化粧品・洗顔料は存在しません。市販されている化粧品や洗顔料は全て「予防用」です。