女性用として発売されているニキビ予防オールインワンジェルクリームのメルラインについて、「男性でも使うことができるか?」という質問が多かったので調べてみました。
結論から言うと、何も問題なく使うことができます。
しかし、多くのニキビ用化粧品で同様のことが言えることではありますが、このメルラインはニキビを「治す」ものではありません。ニキビを「予防」し、再発防止の土台を作る化粧品です。
よく中身を読めば、一言も販売者側は「治す」という言葉使っていません。ここだけは勘違いせず、今まさにニキビができて悩んでいるという方はまず病院に行きましょう。
男性がメルラインを使ってニキビや肌荒れが悪化することはない?
結論から言うと、ニキビが悪化することはあります。
なぜならメルラインはニキビを治す化粧品ではないからです。メルラインは医薬品ではなく、医薬部外品(薬と化粧品の中間のようなもの)です。さらにニキビは嫌気性であるため、このようなクリーム状の化粧品で空気から遮断してしまえば悪化することが考えられます。
医薬部外品も化粧品も薬事法上「ニキビを治す」「シミを消す」といった直接的な表現は禁止されており、メルラインの公式HP上でも「治す」とは一言も記載されていません。(『感謝のお手紙』で「治った」とお客様が言っているのはありましたが…)
メルラインの正しい使い方は、まず病院でニキビを治す、そして「予防用」としてメルラインを使っていく、という流れです。
ニキビを化粧品で治すことはできないのか
初期であれば、殺菌成分・有効成分を含んだアクネ用化粧品で治ります。実際に医療現場で用いている成分を配合した化粧品もあります。
しかし、私たちが目で確認できた頃のニキビは、大分成熟した状態のニキビであるため、ほぼ治らない、あるいは使用することで悪化します。従って「治す」という目的でメルラインなどのニキビ用化粧品を買うと100%損します。
メルラインを始め、他の化粧品にも言えることですが、まず消費者である我々が化粧品に色々と期待し過ぎな点が問題です。ニキビ用化粧品に限らず、アンチエイジング化粧品も同じです。シワやシミの症状が出てから化粧品でそれを治すことはほぼ不可能です。レーザー治療などの高額な費用が必要になります。
販売員が、早期の使用を促したり、定期購入を勧めたりするのは、予防のための継続的使用が化粧品には絶対に必要で「症状が起こってからでは遅い」ということを伝えたいけど伝えられないからなのです。
メルラインがニキビ予防として優れている理由
繰り返しになりますが、メルラインを使ってもニキビは治りません。ただ、予防のための能力については優れている点も存在します。
理由は、メルラインに保湿成分を豊富に含んでいるためです。
保湿の役目は肌の潤いを保つことで、決してベトベトの油分を塗りたくることを指しているわけではありません。今でこそ保湿の重要性が理解されかけていますが、まだ保湿効果を第一にあげて「ニキビ用」と謳った化粧品はメルラインだけだと思います。
あらゆる肌トラブルの根源は肌の「保湿成分の不足」によって起こっています。肌荒れ・ニキビ・シワ・たるみ・ほうれい線、これらはみんな保湿成分の減少、肌の乾燥が原因ですが、不思議なことに化粧品はそれぞれの悩み別に発売されています。
起こっている原因は同じなのになぜ分けるのか?これは今でも不思議です。だから私は保湿効果の高い化粧品を1本ずっと使っています。
恐らくそのほうが売れやすいからだと思うので深く突っ込みませんが、このメルラインも同じでしょう。成分を解析したところ、保湿効果については十分、病院での採用実績や、2015年モンドセレクションの世界認定も受けています。
肌トラブルの中でもニキビに悩んでおり、治っても同じ箇所にまたできてしまうという方には効果がありそうです。しつこいようですが、メルラインはニキビを治す目的ではなく、予防するものです。化粧品は使用法によって、薬にも毒にもなります。是非参考にしてみてください。
メルライン成分解析
メルラインに含まれている成分についてまず解析していきます。化粧品には毒性がつきものです。どんなに優れた化粧品も、毒性成分なしには作れません。しかし毒性(合成成分)を多く含めば、それだけコストも抑えられ、同時に効果も得られるまさに麻薬です。従って、自分の身を守るためにも化粧品の毒性については調べるようにしましょう。「ニキビ」といった悩みの強いものについては、特にです。
【全成分表示】
【有効成分】グリチルリチン酸2K:香味料、消炎作用
【有効成分】水溶性プラセンタエキス:保湿
・3-O-エチルアスコルビン酸:ビタミンC誘導体
・ビサボロール:消炎性、香料(▲)
・米糠抽出物加水分解液A:保湿
・水溶性コラーゲン液-4:界面活性剤、乳化剤(■)
・ヒメフウロエキス:保湿性
・ヒアルロン酸Na-2:半合成ポリマー、保湿剤
・アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム:半合成ポリマー、保湿剤
・加水分解ヒアルロン酸:保湿材
・トレハロース:香味料、保湿剤、細胞保護
・ステアロイルフィトスフィンゴシン:油剤
・濃グリセリン:保湿材、変性剤
・トリメチルグリシン:アミノ酸誘導体、保湿剤
・エチルヘキサン酸セチル:油剤、エモリエント剤
・ステアリン酸POE(20)ソルビタン:合成界面活性剤、乳化剤(■■)
・カルボキシビニルポリマー:合成ポリマー、乳化安定剤(■)
・水酸化K:pH調整剤、アルカリ剤
・キサンタンガム:天然ポリマー、乳化安定剤
・ジメチコン:合成ポリマー、閉塞剤(■)
・天然ビタミンE:酸化防止剤
・BG:保湿剤、溶剤、粘度低下剤(▲)
・1,2-ペンタンジオール:溶剤、殺菌剤、感触改良剤(■)
・フェノキシエタノール:防腐剤、溶剤、高沸点溶剤(■)
・香料:単一香料又は調合香料(■)
・法定色素:着色剤
・精製水:溶剤
成分解析結果
ジェルやクリームというのは、界面活性剤を使用しないと作ることができません。また保湿成分は油溶性であり、ジェルまたはクリームになることは避けられません。そういったことを考慮に入れた場合、メルラインについての毒性を判定すると、「普通」です。
しかし、PR文中に「敏感肌の方でも安心」とあります。正直、何をもって“安心”であるかはわかりませんでした。
ただ、一般的な「ニキビ用」「アクネ用」と謳った化粧品の多くは、強烈な殺菌作用のある成分や、保湿について度外視したもの、合成成分が多量に含まれたものが多い中、このメルラインについては、ニキビの根本の「予防」となる成分をしっかり含んでいる印象を受けました。
メルラインの効果
繰り返しになりますが、メルラインをいくら使ってもニキビが「治る」ということはありません。順番としては、まず病院に行き治す、そして「再発予防のため」メルラインを使い続ける、という流れが基本になります。
ニキビができやすいというのは、一種の肌の癖であるため、肌にとって心地良い土台を提供し続けることが大切です。それに必要なのが「保湿」であり、強烈な殺菌・抗菌成分は本来必要ないのです。
メルラインには有効性のある保湿成分を多く含み、ベタつきを感じにくい油剤が少ない印象を受けます。従って、予防として使い続ける上での要素はしっかり備えられていると感じました。
2015年モンドセレクションを受賞した「世界が認めた品質」は、まず間違いは無いようです。