今回は加熱式タバコ「iQOS(アイコス)」がもたらす肌への影響について解説していきます。先日テレビ番組の「アメトーーク」でアイコスが取り上げられた翌日、読者様から質問が来たのでまとめさせていただくことにしました。
iQOSには従来の紙巻たばこに比べタールや有害物質の発生が90%カットできると聞きました。紙巻たばこからiQOSに変えるとこれまでの肌荒れは軽減させることはできますか?
R.Iさんからのメッセージ
こんな感じのメールをいただきました。結論を申し上げますと、アイコスにすれば
肌荒れリスクは軽減します。
「軽減」ですからね。「改善」ではありません。私も喫煙者なので、実はアイコスに興味がありました。これを口実に…ではありませんが早速アイコスを取り寄せて検証してみたのでまとめさせて頂きます。
iQOS(アイコス)がもたらす肌への影響
iQOS(アイコス)の専用タバコにはタール、ニコチンの記載がありません。
アイコスは火の加熱でタバコを燃やすのではなく、アイコスに内蔵されている電気ブレードによって熱処理し、蒸気化させるためタールが発生しないのです。
水蒸気化してタバコを燃やすと約300度、火で加熱処理すると約600度近い熱が生まれます。タールは火で加熱処理する熱分解の過程で発生するため、アイコスではタールが発生しないのです。
タバコの有害物質はほとんどタールによるもの
タバコに含まれるタールには200数種もの有機物質が含まれその中にいくつもの有害物質が含まれます。そのタールを摂取することが無いというだけで、肌への健康被害は大きく減少されます。
しかし誤解してはいけないポイントがいくつかあります。
ニコチンは含まれるためビタミンCは引き続き減少される
「禁煙の肌への効果はいつから?」でも解説していますが、アイコスでも紙巻たばこと同様ニコチンの配合があるためビタミンCの減少は避けられません。
ニコチンが生み出す活性酸素の影響で、喫煙者は非喫煙者よりも多くのビタミンCを使用します。一般的に2本タバコを吸っただけで、1日に必要なビタミンCが失われてしまうため、肌への影響が大きいのです。
しかしニコチンが含まれていることは、タバコを吸いたいという欲求・渇望感・満足度を満たしてくれるためメリットでもあります。
肌荒れ・ニキビの発生リスクは減少する
ニコチンが含まれビタミンCが使用されてしまうため、肌への影響は未だ考えられます。ただなぜこんな曖昧な表現にとどめているかというと、まだまだアイコスのデータが少ないためです。どれくらいのニコチンが発生し、どれくらいの健康被害を及ぼすのか、まだまだ試験段階でよく分かっていないのです。
しかし、タールが含まれていない点で肌荒れ・ニキビの発生リスクは、従来の紙巻たばこよりは抑えられると見ていいでしょう。
煙が発生しないことによる肌へのメリット
アイコスはタバコを蒸気化して燃やすため煙の発生がありません。これにより、肺の黒ずみ・歯の黄ばみ・臭いやヤニのシミ付きを抑えることができます。
特にタバコの煙は脂溶性の汚れに分類されるため、肌や髪の毛に付着し、毛穴の詰まり・肌のギトギト感による不快感を伴います。それのために過剰な洗顔や洗髪を強いられ、肌へ大きく負担をかけてしまうのです。このリスクが無くなることは肌にとって大きなメリットといえると思います。
ふかすと煙(蒸気)がよく出ます
まあ、余談です。
喫煙による肌荒れ・ニキビが気になる方はiQOSに切り替えるのもアリ
繰り返しになりますがアイコスに肌荒れ・ニキビを改善させる効果はありません。イメージとしては非喫煙者に少しばかり近付くというだけ。
喫煙者であることは変わりありませんし、私達にとって重要なキーワードであるビタミンCも引き続き減少します。しかしそれでも、肌にとって有害な物質であるタールや煙による直接的な害がない分、メリットは大きいと判断しました。
値段的なデメリット、機械であることのデメリット、味や満足度でのデメリットなど、まだまだ問題が多いアイコスですが、スキンケアを語る上での当サイトの評価は高いと判断しました。
くどいようですが、アイコスも紙巻たばこもやめることが肌には一番いいです。