スキンケアにおいて重要な考え方は、自分の肌は何が不足しているのか?ということです。
【乾燥肌】で言うと、化粧水や乳液といった、「商品」が足りていないのではなく、セラミドやアミノ酸など「成分」が不足していることになります。つまり、化粧水や乳液を使っても肌が乾燥してしまうということは、あなたの肌が求めている成分がそれに含まれていないということ。
「化粧水や乳液がダメ」ということではなく、そこ含まれている全成分をしっかり確認することが求められます。
化粧水と乳液の持つ役割
また、大前提として(今更という感じですが)、化粧水と乳液は肌を乾燥から守るものではありません。
男性に限らず女性も理解に関して誤解している方が多いので確認しておきましょう。
化粧水 | 乳液 | |
目的 | 水溶性の美容成分を補給する。ビタミンC誘導体など。 | 油分を補給する。 |
水分割合 | 90%以上 | 70%以上 |
最適な肌質 | 脂性肌、肌荒れ・ニキビ予防 | 皮脂欠乏 |
メリット | 抗酸化作用があるビタミンC誘導体は水溶性なため、水分割合が高い化粧水にしか含まれない。肌荒れ・ニキビ・脂性肌などに効果的。 | 皮脂の代役を果たす油分の働きがある。 |
問題点 | 水分なので時間が経てば蒸発する。蒸発するタイミングで、含ませた化粧水以上の水分と一緒に気化してしまうため、「化粧水だけ」のスキンケアはかえって肌を乾燥させる。 | 乾燥対策用ではない。イメージや使った感覚で錯覚しがちだが、乳液は『油分補給』を目的とした化粧品。乾燥は皮脂によって守られているのではなく、保湿成分によって守られている。ほとんどの肌質の方が乳液(クリーム含)は必要ないと言われている。 |
乾燥肌の男性に求められている成分
先ほどの表からも分かる通り、「スキンケア」とは、化粧水・美容液・乳液・クリームと順番にベタベタ塗ることを言うのではなく、肌に必要なものだけをデメリットを抑えながら活用していくことを言うのです。
ただこの表はあくまで目安であって、すべてがこれに該当するわけではありません。むしろ化粧品に対する誤解が広まりすぎて、保湿成分や乾燥肌に効果がある成分をしっかり含まれたものが「化粧水」と表記されていることもあります。そうしたことから商品名ではなく成分や使用感を見ながら判断してほしいと言っているのです。
乾燥肌に必要な成分
乾燥肌に必要な成分はセラミドです。
セラミドは肌表面に存在する細胞間脂質(脂肪)で、肌の水分蒸発や外界からの刺激・紫外線・雑菌を予防する働きがあります。
しかしこのセラミドが、加齢や、洗顔の摩擦、間違ったスキンケアによって不足すると、内部の水分が蒸発し肌が乾燥してしまうのです。外界からの刺激も受け放題になるため肌荒れやニキビも誘発されます。
乾燥肌の男性はどうすれば肌が改善されるのか
このことから、スキンケアにおいてはセラミドが配合された化粧品を使用することが一番の対策と言えます。
乾燥対策と言えばヒアルロン酸やコラーゲンなどが思い当たるかもしれませんが、これらは非常に大きな粒子をして水と溶けあっているため、水分が蒸発すると、粉末状のものが肌に滞留することになるのです。「粉」は水分を蒸発させる効果があるため、肌の上にそれが乗っかっているとかえって乾燥肌になってしまうんです。
商品の広告などで「ヒアルロン酸配合」と書かれていても、乾燥肌に効果があるとは一言も言っておらず、消費者が勝手にイメージしてしまっているだけなんです。
乾燥肌の男性に推奨されている化粧品
「効果があるセラミド」を配合した男性向け化粧品はZIGEN株式会社から発売されている「ZIGEN」があります。
女性用であれば、小林製薬から発売されている「ヒフミド」。
男性用と女性用で効果の違いがあるわけではありませんが、パッケージや微妙な使用感、成分の配合割合が異なります。男性の肌質・女性の肌質は全く違うため、「あえて」男性が女性用を使ったり、またその逆を実践する必要はないのではないかと思います。
商品的な違いを言うと、ZIGENがオールインワン、ヒフミドが化粧水~クリームまでいわゆる4ステップのスキンケアを行うこととなります。
まとめ~乾燥肌の男性に伝えたいこと
以上のことを必要最低限にまとめました。
・化粧品は分類ではなく配合成分で選ぶ
・化粧水の目的はビタミンC誘導体などの水溶性美容成分の補給
・乳液の目的は皮脂の代役を果たす油分の補給
・乳液やクリームを男性は一生使わなくても問題ない
・男性の乾燥肌に必要な成分はセラミド
・「セラミド不足」は乾燥肌・脂性肌・肌荒れ・ニキビすべての原因
・ヒアルロン酸やコラーゲンは粒子が大きいため乾燥対策にならない
・セラミド配合の男性化粧品はZIGEN
・セラミド配合の女性化粧品はヒフミド
スキンケアは実践次第で肌をきれいにすることも傷付けることもできます。扱う化粧品も同様です。一歩間違えれば「毒」になるという危険性を考えながら賢くコスメ選びを行うようにしましょう。