今回は【テカらない化粧水とは?】というお題で話をしてみます。まず、テカらない化粧水には3つあります。どれが自分の求めているものに該当するか最初に確かめて下さい。
①油分の配合が少ない(又は無い)化粧品
②皮脂を抑える化粧品
③オイリーの肌質を根本から変えていく化粧品
それでは3つのニーズに合わせて細かく解説していきます。
テカらない化粧水の選び方
①油分の配合が少ない(又は無い)化粧品
「テカる」要因は化粧品と皮脂の2つしかなく、この場合は前者の要因を消す作業です。化粧品に油分が含まれていればそれはテカリ・べたつきの原因となります。
化粧品の全成分を確認して、油剤となる成分の配合を確認してみましょう。化粧品の販売ページやAmazonの商品説明欄の「全成分」を全てコピーし、成分検索ができるサイトでペーストして検索をかけてみます。
例えばこれは【ルシードフェイスケア乳液】の全成分を「美肌マニア」さんというサイトで成分検索した結果です。
一番わかりやすいのは「油剤」と書いてある成分です。これが多いと、肌が直接的にテカる原因となります。また、「界面活性剤」「合成界面活性剤」といった溶剤となる成分が含まれている場合も注意です。界面活性剤とは、水と油といった本来混ざり合わない成分をくっつけ合わせる成分なので、油分又は脂溶性成分が確実に含まれていることを意味しています。
そして、この全成分は「配合量の多い順」に記載されますから、最初の方に油剤となる成分の記載があると注意が必要です。
しかし、いくら成分上で油分となる成分が含まれていない・少ないとしても、薬事法上は具体的な配合量(○mg、○mlなど)の記載は義務付けられていないため、実際に手にとって試すまではわかりません。
②皮脂を抑える化粧品
いわゆる「オイルコントロール」「皮脂吸着パウダー」などが配合された化粧品です。
こういった化粧品は、その場しのぎとしては最高の働きを見せ、顔のテカリを完全にカットしてくれます。
しかし、その代償となる肌へのダメージが大きく、極度の乾燥肌になったり、時間が経つとその反動で更に皮脂が分泌されたり、副作用を伴う成分となります。
つまり、日常的な「スキンケア」として使用するものではなく、体外的な「エチケット」として使用するものと理解して下さい。「自分はオイリー肌だから」と毎日のケアとしてこういった化粧品を使用していると、かえって肌トラブルを悪化させてしまいます。
③オイリーの肌質を根本から変えていく化粧品
オイリー肌と乾燥肌は原因としては同じです。
遠回りだと思われがちですが、保湿や乾燥対策としての化粧品を使用していくことが最も効率的です。オイリー肌の方も乾燥肌の方も「保湿成分」は必要。逆に「油分」はどちらも必須ではないとされています。
具体的に必要な保湿成分はセラミドやアミノ酸。
もともと、オイリー肌は肌の乾燥や雑菌の侵入を防ぐために分泌される体の防衛反応なので、それを発動させないために、防衛反応となる成分(=保湿成分)を化粧品によって補っておくことが大切なのです。
肌表面にある薄皮(保湿膜)がその役割を担っており、主成分がセラミド&アミノ酸なのです。
上図からも分かる通り、化粧品で補給する「保湿成分(セラミド)」とは、この角質層の潤いなんです。「保湿」と聞くと、一般的には乾燥肌・敏感肌の方に必要な成分で「油分」がベースのものと誤解されてしまうんですが、それは図の「皮脂膜」にあたる部分の補給に過ぎず、根本的対策が図れないんです。
オイリー肌がやってはいけないスキンケア
洗顔料はシンプルなものを
「化粧水要らず」「美容液配合」「洗った後しっとり」という洗顔料が最近やたらと多いと感じますが、これは洗顔料に油分が入っていて、肌表面に膜となって張り付いてしまう働きがあるもの。
すると、その後の基礎化粧品による保湿成分のケアが行えず、洗顔料の油分が邪魔をしてしまうのです。
油分は肌の上で酸化してニキビや肌荒れの原因になるため、オイリー肌の方は極力使用を控えた方がいいでしょう。
乳液やクリームによるスキンケア
基礎化粧品を使う目的は、自身の肌にとって「不足している成分」を補給すること。
そして乳液やクリームというのは、「油分補給」を目的としているので、オイリー肌の方には不要なのです。男性の場合誤解しがちですが、基礎化粧品は無理して全て使わなければいけないものではないのです。