[Q]思春期の皮脂分泌が十分な時期でも乳液を塗る必要はありますか?
[A]「YES」でもあり「NO」でもあります。ただ、これを紐解くには乳液がどのような効果を持っているか理解する必要があります。
思春期男子の肌の特徴
10代~20代の肌は非常に皮脂分泌が活発です。それは男性ホルモンの分泌が多いことが原因です。皮脂腺は男性ホルモンの作用によって働きかけるため、どうしても皮脂の余剰分泌、テカリが生まれてしまうのです。
ただ、男性は思春期を過ぎても男性ホルモンが優位な状況であるため、理論的にはずっとオイリーです。従って、思春期であるか否かに関わらず「男性にとって乳液は不要」とされています。
乳液を使うべき人
皮脂の分泌が少ない方。しかし、ほとんどの方が不要です。
10代~20代というと、ホルモンバランスが安定せず皮脂の分泌が多い傾向にあります。30代になると肌の保湿成分が減少していき、肌が乾燥傾向になりますが、皮脂量自体は実はあまり変わりません。
肌内部は乾燥しているが、表面がべとついている、いわゆるインナードライ肌の方が急増します。必要なケアは、油分を加える乳液ではなく、保湿成分を加える保湿ケアになります。繰り返しになりますが、乳液は保湿化粧品ではありません。
乳液を使うべきでない人
油分の分泌が十分な人。
既に解説していますが、乳液の役割は「油分の補給」です。従って油分の分泌が整っていれば必要ありません。そして、上の図でもわかるように、男性は皮脂量が十分足りているのです。過剰な油分の補給はニキビの原因・テカリの原因となります。また皮脂が滞留することによって肌の硬化がすすみ黒いシミとなる危険性もあります。
乳液の誤解
乳液の目的は「油分の補給」です。しかしこれは「保湿」ありきのことで、「油分の補給=保湿」ではありません。
保湿ができておらずに「自分は脂性肌だから…」と勘違いされている方がいますが、それは乾燥によって皮脂が分泌されているインナードライ肌という現象です。皮脂が分泌されるのは男性ホルモンの作用によるものと、皮脂が足りない場合に肌に潤いをもたらせるためのものと2種類あります。この場合だと後者がそれにあたり、しっかりと保湿に力を入れれば皮脂トラブルは簡単に防げる場合があります。
従って10代~20代までのスキンケアとして実践して欲しいのは、しっかりとした保湿(油分ではない)。高い保湿を繰り返したスキンケアを実践することで、肌のハリやツヤを保っている真皮中の水分が失われにくい肌になります。乾燥・肌荒れ・シワ・シミなどに強い肌となります。ケアは早ければ早いほど効果があるため、今からでも実践していきましょう。