10代~20代の肌に共通している点は、ホルモンバランスが不安定になり肌荒れやニキビが起きること。なぜホルモンバランスが不安定になると肌に影響があるのかというと、皮脂の分泌が男性ホルモンの作用によって行われるためです。
特に中学生~高校生にかけた思春期の時期は、性に目覚める頃でもあり男性ホルモンの量は異常です。男性ホルモンの分泌が多ければ多いほど皮脂が余剰に分泌され、顔面がオイリーになり、特にケア方法を知らない子達はそれを放置し、肌荒れやニキビとなって悩まされるのです。
思春期の肌荒れは誰しもが通る道
思春期時期にホルモンバランスが安定しないのは正常なことです。ヒゲが生えてきたり、身長が一気に伸び始めたり、声変わりをしたり、その成長過程で溢れ出した行き先のない栄養素たちが肌荒れやニキビとなって出ているだけです。
あまり考えすぎるとそれがストレスとなり肌荒れの原因となります(ストレスも男性ホルモンに働きかけ皮脂を分泌させます)。
今後は進路を決める上でのストレス、サラリーマンとして働く上でのストレス、人間関係のストレスなど、様々なストレスに揉まれ生きていくことになります。「肌荒れは誰しも起こる」という割り切った考えもスキンケアには必要です。
でも洗顔と保湿だけはしっかり
しかし、何もスキンケアを行わなくてもいいというわけではありません。ブラックマヨネーズの吉田さんは、この頃に間違った対処を行ったが故にあのようなブツブツの肌になってしまいました。
処方を間違えると一生モノになりかねないというのが肌荒れの怖いところです。具体的に10~20代の皆さんに最低限やってほしいスキンケアは、「正しい洗顔」と「正しい保湿」です。
正しい洗顔
こんな洗顔方法を実践していませんか?
■ゴシゴシと力を入れて洗顔
■泡立てずに手に練りこんだものをそのまま使用
■シャワーを顔に当てて泡を落としている
■「しっとり系」と書かれた洗顔料を使用している
一つでも当てはまった方、これらはすべて肌荒れ・ニキビを起こす原因になりかねません。理由は次の記事にまとめましたのでご覧下さい。
正しい保湿
皮脂の分泌が多いから保湿は必要ないと思っていませんか?
「保湿=油」ではありません。今でこそその考えが浸透されてきましたが、未だに乳液を保湿の目的で使用されている方がいます。
私も高校生の頃は勘違いしていました。よく考えれば分かりますが、皮脂が肌の潤いを保つものとは考えにくいのです。きちんとした「保湿」を若い頃から実践していくと、肌のハリ・弾力が高まり、年を重ねても乾燥しにくい肌、シワやシミを作りにくくする肌となります。
年を取って、衰えを感じてから実践すると、マイナスからプラスへの作用となり非常に時間とお金がかかります。しかし若い頃から実践していくことで、プラス状態の維持となりますので肌への負担はかかりません。なぜこんなにも保湿について説明するかというと、肌の「保湿成分」というのは加齢とともに失っていくからです。保湿成分の体内での生成はできないため、その維持を継続するしかないのです。
保湿を謳う化粧品全てに保湿効果があるわけではありません。「保湿成分」と呼ばれる以下の成分が配合されていなければ保湿を期待することはできません。化粧品選びの参考にしてみてください。
水分保持力
■セラミド…全成分中最強の保湿成分。「保湿成分=セラミド」と考えてもいいでしょう。
水分保持力
■S-ヒアルロン酸…通常のヒアルロン酸の2倍の効力
■スフィンゴ脂質(スフィンゴリピッド)
■水素添加大豆レシチン
■ステアリン酸コレステロール
水分保持力
■ヒアルロン酸
■コラーゲン
■エラスチン
■ヘパリン類似物質
水分保持力
■天然保湿因子(アミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸 他)
■PG(プロピレングリコール)
■グリセリン
■1.3BG(ブチレングリコール)
保湿をしっかり行えば、乳液やクリームは必要ない
10代~20代の方で最低限行ってほしいことは「正しい洗顔」と「正しい保湿」であることを説明しました。
乳液やクリームによるケアは油分の分泌が活発な時期は必要ありません。
乳液・クリームの役割は「油分の補給」。つまり、保湿さえしっかり行うことができていて、皮脂分泌が自然に行われているのであれば、その上にさらに油分を加える必要はありません。
保湿と油分による保護を一緒と勘違いされている方が非常に多いので注意してください。
また、保湿を行う上では、上記の保湿成分がしっかり含まれたものから選びましょう。特にセラミドはこの中でも郡を抜いた成分で「保湿成分の中で効果が期待できるのはセラミドだけ」と主張する専門家もいます。
セラミドを使い続けることで肌自体が強化され、20代、30代と年齢を重ねる上で避けられない乾燥肌へも対策は十分にとることができます。