今回はお問い合わせフォームから質問のあった内容を紹介します。お問い合わせの返信だと少々内容が長すぎてしまったので、記事として見やすくまとめました。
頂いた質問は以下のとおりです。
乾燥肌でニキビが出来てしまう男性にオススメの、
体から顔まで一緒に洗えるボディーソープは?
というもの。乾燥肌で今まで使っていたものも肌に合っておらず、何を選べばいいか悩んでいるそうです。
何も使わない!ボディーソープは必要ない!
拍子抜けかもしれませんが、おすすめのボディーソープはありません。
乾燥の原因・ニキビの原因をしっかりと把握すると、「ボディーソープを使う」という答えにはなりません。もちろん全員に当てはまるものではありませんし、ボディーソープを使うメリットもあります。それを踏まえた上での詳しい解説・理由についてまとめていきます。
男性の肌にボディーソープが必要ない理由
ニキビ原因である皮脂は「水溶性」物質
ボディーソープや洗顔フォームを用いる理由として「皮脂を落とすため」と考えている方はおおいのではないでしょうか?しつこい皮脂汚れ・毛穴汚れがニキビの原因だからと、一生懸命ゴシゴシ洗剤を肌に馴染ませ洗っていたりしませんか?
実は、そんなことをしなくても皮脂は落ちますし、毛穴の汚れは取れます。そもそも「皮脂」というのは水溶性物質なので、洗浄剤を使用しなくても水で落ちるのです。
しかし現実は、外気・土・ホコリ・タバコの煙など、水溶性以外の脂溶性・不溶性汚れが顔や体に付着しています。その除去のために洗顔料やボディソープを使用するのですが、それは全体の汚れの10~30%程度に過ぎず、力の入れどころを誤っている方が多くいらっしゃいます。
ボディーソープや洗顔フォームを使用する目的
ボディーソープや洗顔フォームは、そもそも「ニキビ予防」「乾燥対策」「保湿」というものを目的としたものではありません。水洗顔で落としきれなかった残り10~30%の汚れを落とすことが目的です。
従って、ここまで読んだ方なら何となくわかると思いますが、その残り10~30%の汚れを落とすための洗顔料やボディウォッシュは、何か特殊な成分や効果を持ったものでなくても問題なく、少し乱暴ですが「何でもいい」ということになります。
何でもいいが、使用方法に注意
くどいですが、ボディーソープや洗顔フォームの使用目的は、水洗顔で落ちなかった10~30%の汚れを落とすことです。つまり、100%の汚れを落とす力感で使用してはいけません。
そんな洗い方をすれば、肌(特に顔)は非常にもろいですから、皮膚表面のセラミドなど貴重な保湿成分が削ぎ落とされてしまいます。
洗顔料は何にしようか?ボディウォッシュは何にしようか?というよりは、体・肌の仕組みを知り、洗剤等の化学物質の影響・負荷をできるだけかけないように努めるべきだと思います。
強いて挙げるおすすめの洗剤は?
強いて挙げるのであれば固形石鹸がおすすめです。
洗顔フォームやボディウォッシュと違って、固形石鹸には無駄な成分が含まれず、水溶性汚れを落とすことに特化しているため、余分な成分を落としたり、残したりしません。
「残す」というのは、最近のボディーソープに多い、無駄な「香り」や「油分」のこと。乾燥・ニキビの大きな原因・弊害と言えます。こうしたものが含まれない純正な固形石鹸は肌に優しく、お風呂あがりにしっかり保湿対策を行えば、何の問題もありません。
水洗いで本当に大丈夫?体が臭くなったり、肌が荒れたりしない?
ボディーソープを使わない、洗顔フォームは使わない、それは皮脂が水溶性だから・・・
理屈は分かったけど、体がニオったり、肌が荒れたりしないか心配ですよね?結論から言うと、その可能性は大いに考えられます。
コスメボーイは、いわゆる「肌断食」の信者ではなく、化粧品やその他洗剤類の恩恵は確かにあると考えています。しかし、化粧品類はそれぞれ「薬品」であるため、使えば使うほど良い・使わないよりは使った方が良い、というものではないことを理解して欲しいだけです。
ですからボディーソープや洗顔フォームは、10~30%程度の汚れ・ニオイを落とすため「適度に」使うのが良いとされています。その中で、強いてあげるおすすめが「固形石鹸」という結論です。
水で流す際の洗い方やコツは?
「水」と言っても「ぬるま湯」がいいです。皮脂は体温によって溶け出してきた物質なので、35~37度程度のぬるま湯・お湯が適温です。
それで体・顔を流すだけで、十分1日の汚れを落とすことが可能です。
ボディーソープ、洗顔フォームの節約になるだけでなく、肌の「本当に必要な成分」が削ぎ落とされず、むしろ肌は健康に若々しくなるはずです。排水口のニオイもボディーソープや洗顔フォームの化学成分によるところがあるので、風呂場の衛生面も改善されるはずです。
最近は「激落ち!!」「スゴ落ち!!」と消費者を煽るようなボディーソープや、無駄に「泡の大きさ」を強調した洗顔フォームがたくさん見受けられますが、人間の肌はそれ自体を求めていないので、購入を考えていた方は十分検討してからにして下さい。