メンズ用・男性用オーガニック化粧品のおすすめは?

昨今オーガニック化粧品の需要が非常に伸びています。合成成分の危険性や防腐剤の脅威に消費者も気付き始めたからでしょう。同時にメンズコスメの市場規模も増大しており、化粧品市場全体が今「プチバブル」に突入している印象を受けます。

中でも美意識の高い男性は、オーガニック化粧品に注目し、スキンケアに取り組まれていると思います。

世間的には「オーガニック化粧品の方が安全」「オーガニック化粧品の方が肌に優しい」という評価がされていますが、全てがそれに当てはまるわけではなく、オーガニックでなくても安全でしっかり肌を守ることができるものもあります。この記事では、スキンケアを始めたばかりの男性が陥りがちな、オーガニック化粧品に対する「誤解」を1つづつ解消していくことを目的としています。

男性がオーガニック化粧品を使う際の注意点

organic

今現在、【男性用】のオーガニックコスメと謳ったものはありませんが、今後必ず出てくるはずです。ちなみに配合されている成分効果に男女で差があることはなく、また「女性用」と謳っているわけではないため、男性が女性用のオーガニック化粧品を使用してもなんら問題ありません。

「オーガニック化粧品」には定義が存在しない

世間的に広まっている「天然由来」「自然派」「無添加」といった化粧品は、いわゆるオーガニック化粧品ではありません。

また「オーガニック化粧品」を定義付ける明確な基準も実は存在せず、ヨーロッパを中心に広まっているエコサートやビオコスメ、ネイトゥルーなどのオーガニック団体が認定する基準はあるものの、団体ごとに基準が異なるため非常に曖昧なものとなっています。

オーガニックでも合成成分や毒性成分は含まれる

一般的な「オーガニック化粧品」に対する認知としては、毒性成分や化学合成成分が一切含まれない植物エキスを中心とした天然化粧品だと思われています。

しかし実際には、エコサートやビオコスメの認定を受けたものであっても、界面活性剤や合成成分が含まれている化粧品はたくさんあります。

なぜか?

化粧品の成分が分類的に毒性判定を受けているケースがあるからです。本当は安全なのに「学問上」界面活性剤の働きがあるとされた成分は有無を言わさずフルイにかけられ毒性のレッテルを貼られてしまいます。

例えば界面活性剤というのは、水と油という本来混ざり合わない成分を繋ぎ止める「卵黄」のような成分です。化粧品の成分判定上「卵黄」は毒性成分として該当されてしまうことになりますが、卵黄はあなたも御存知の通り別に危険なものではありませんよね。

そういった「本当は安全なのに分類上毒性判定を受けている成分」をまとめたポジティブリストを作成し、そこに含まれている成分を使用しているため毒性成分が確認できることもあるのです。

定義が無いことを利用して悪用する者もいる

最近、なんでもかんでも「オーガニック」というキーワードが付けられていると思いませんか?

・オーガニック化粧品
・オーガニックコーヒー
・オーガニックオイル
・オーガニックサプリ
・オーガニックシャンプー
・オーガニックチョコレート
・オーガニックの肉

などなど…。「定義が無い」ということを利用して、本当に良いものを見つけるのが困難な状況になってきて、とりあえず「オーガニック」ってつけとけ!みたいな印象を受けます。

確かに植物エキスを1滴垂らしておけば、成分表示には記載できるので広告として「天然オイル配合!」「自然派由来!」と言うことはできてしまいます。

化粧品に限らずこのような現状なので、オーガニック関連のものを選ぶときは十分に注意するようにしてください。

男性の肌にオーガニックコスメは適しているのか?

男性の肌質の特徴は、乾燥しやすくベトつきやすい、いわゆるインナードライ肌や混合肌の方が大半です。こういった肌に必要なのは乳液などの油分ではなく、保湿を目的とした保湿成分(セラミド)です。多くの男性が行っているケアは化粧水だけ、もしくは少し化粧品知識のある方ですと、それに乳液をプラスしたケアです。

しかし、化粧水も乳液も男性の肌に必要な保湿成分を補給する化粧品ではありません。間違ったスキンケアによって多くの方が肌のギトギトを悪化させ、「何を塗っても効果がない」と悩んでいる方が少なくありません。オーガニックコスメも保湿効果に優れた植物エキスが多数確認されており、ヨーロッパなどでは主流となっています。

しかし、植物・自然の持つ力は良い意味でも悪い意味でも壮大なため、肌が何に反応して炎症を起こすかわかりません。

これはオーガニックコスメの厳しい認証機関の認定を受けているものであっても人によっては肌荒れを起こすことがあります。また、値段も通常のものより高額であるため、特に現状の化粧品に不満がなければオーガニックを選ぶメリットも少ないと言えます。

最終的にオーガニックコスメにたどり着く方の特徴は、極度の敏感肌の方か、化粧品に「こだわり」のある方ですが、オーガニックは私達が思っているほど優秀ではないという事実もあります。

女性用のオーガニックコスメを男性が使用しても問題ないか

結論から言うと、全く問題はありません。実際にオーガニックではなくても、男性用の清涼剤のような香りが嫌だという理由だけで女性用を使用している方は少なくないと思います。

また、男性と女性の肌に大きな違いはないため、女性用を使用することで「効果が薄い」と感じることはあっても「肌が荒れる」といったリスクは比較的少ないと言えます、

オーガニックコスメについても同じです。特にオーガニックの場合は銘打って「女性用」と言って販売しているものは非常に少ないので安心して使用して問題ありません。

「オーガニック=安全」ではない

オーガニックコスメは天然成分で作られ、植物の苗を植えるところから、収穫・抽出・製造・ボトリング・パッケージングと、すべての過程が透明化されなければその認定を受けることができません。

安全性については確かに高いです。また、だからといって効果がない、薄いということもありません。実際にヨーロッパではケミカル化粧品よりもオーガニック化粧品の方がメジャーであり、広く流通しています。

ゆくゆくは日本もこういった流れにシフトしていくだろうと思います。今のケミカル中心の化粧品に疑問を感じる方、どんな化粧品を使ってもかぶれてしまう方などはオーガニックを使用してみる価値はあります。

ただ、「オーガニック=安全」ではなく、化粧品である以上どんなものにも毒性は備えているということを忘れてはいけません。


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