肌荒れもニキビも、実は主たる原因は不明とされています。というのも、何か一つの原因というわけではなく、複数の要因がいくつも重なってできるからです。ただ、最も有力な原因は「男性ホルモン」だといわれています。
例えば、ヨボヨボのおじいさんで肌荒れが凄い方は見たことがありません。あれは、睾丸（キ◯タマ）が萎縮して、生殖機能が役目を果たし終えているからです。つまり男らしさ＝男性ホルモンが失われてる証拠。つまり、男性ホルモンが活発な思春期の頃にニキビができやすくなるのと逆の理屈です。
男性ホルモンは男女関係なく分泌されます。思春期の頃は特に男性ホルモンが活発ですから、中高生の時期にニキビや肌荒れがひどくてもあまり気にしないことが重要。
肌荒れができやすい人の特徴
思春期の頃に肌荒れやニキビができやすくなるのは、謂わば当然のことです。むしろ健康な証拠です。ただ、それを自己流で処理したり、医薬品ではない化粧品を塗り込んで治そうとするとニキビ跡となって一生消えなくなってしまいます。
しかし、男性ホルモンが原因だとしても大事な思春期時期を汚い顔・肌で過ごすのはゴメンですよね。また、今この記事を読んでくれているあなたは、もしかしたら思春期をとうに過ぎている方かもしれません。そういった方に向けて、一応以下に男性ホルモン以外の要因を（男性ホルモンを活性化させてしまう要因も含めて）まとめてみました。
肌荒れ・ニキビを引き起こす要因
毎日の睡眠時間が6時間未満である
肌の再生・修復活動は“寝ること”で初めて行われます。つまり、寝なければ肌は永久に綺麗になりません。寝始めの3時間で、修復に必要な成長ホルモンが分泌され、修復活動自体が約3時間かかります。
よって、1日の睡眠時間がこの合計6時間を下回る方は、全員肌荒れを起こす可能性があるということになります。
いわゆる「ゴールデンタイム」という言葉がありますよね。夜22時～翌2時ごろまで。これはいわゆる目安であって、この通りに寝なければいけないわけではありません（この世には「時差」という概念があるのでゴールデンタイムは全くあてになりません）。大事なのは、まとまった時間を確保して寝ることです。
運動不足
運動不足は、血行不良・食欲不振・不眠症・ストレスなどの原因となり、肌だけでなく体全体に影響を及ぼします。おそらく何を言わなくてもわかっていることで、ただただ耳の痛い話ですよね。
運動によってかいた汗、もしくは遠赤外線を浴びてかいた汗には体の老廃物が含まれているため、デトックス効果が期待できます。しかし、運動ではない生活汗やお風呂でかいた汗はほぼ水であるためかくだけ無駄になります。
なお、運動が難しい、継続できないという人は岩盤浴がおすすめですよ。サウナではなく、岩盤浴なら20～30分以上入っていられますし、体の内側からドッと汗をかくことができます。
一説には、ジョギング3時間分・エクササイズ2時間分の運動量と汗を、岩盤浴20分でかくことができると言います。実は運動があまり好きではない私も岩盤浴にハマっていて継続できているので、個人的におすすめの手法です。
好きが講じてちょっと話が長くなるので別の記事でまとめます。
＞男性に勧めたい！岩盤浴はニキビ予防・毛穴汚れ対策に最適！
水分不足
とても基本的なことですが、多くの方が勘違いしていることがあります。それは、
肌の水分は「水を飲むこと」でしか満たすことができないということです。
当たり前だろ・・・と思っている方も多いと思いますが、多くの方はこの役割を「化粧水」が担っていると勘違いされています。しかし化粧水の役割は「水溶性の美容成分を補給すること」です。
肌が乾燥している人は、口の中も、手先指先も、目も、耳も乾燥しているはずです。乾燥状態にある肌はPh値が高くなり常在菌が機能しなくなり、カビや酵母が繁殖します。すると肌荒れやニキビが発症しやすくなります。
水分の経口摂取はスキンケアにおける基本でありながら、多くの方が軽視している問題です。成人男性であれば1日に3L以上の水を飲まなければいけません。これは考えている以上に大変で、意識をして飲まないとできない量です。
偏った食生活
肌荒れやニキビの原因で男性ホルモンの次に多いのが、この偏った食生活です。特に洋食（油物）が多い方は、食事を菜食玄米に変えるだけで一定の効果があります。
ニキビや肌荒れで皮膚科に行くと、「最近の食生活を教えてください」と医師から聞かれることがあります。それくらい食事は肌に与える影響が大きく、それを変えるだけで、すぐに肌をきれいにすることもできます。
また、たとえ肌にいいとされるビタミンをたくさん摂ったしても、ビタミンだけで人間が生きていけるわけではありません。油も糖も美肌には必要な栄養です。
洗顔のやり過ぎで角質層がボロボロになっている
肌はミクロ単位の細胞が無数に合わさってできています。また顔は人の体の中で最も毛穴が多いため、汚れやすく、傷つきやすい場所なのです。ですからしっかり洗わないといけないのですが、その汚れを落とすことはそんなに難しいことではありません。
洗顔の目的は「過酸化脂質を落とすこと」です。上の図で言うと、皮脂膜を洗い流すことが大切です。皮脂膜は分泌された皮脂で覆われた膜です。この皮脂は時間が経つと過酸化脂質という有毒性の物質になりますので洗わなければいけませんが、これは水溶性の汚れで、洗顔料の力を借りずとも汚れを落とすことができるんです。
何が言いたいかというと、あなたの肌荒れは「洗いすぎ」によって引き起こされている可能性も考えられるということです。特に思春期の頃は、お小遣いやバイトで貯めたお金でギャツビーやメンズビオレなど、ドラッグストアに売っている安い洗顔料を買って洗っているんではないでしょうか。
別に商品を否定するわけではありませんが、洗顔料を使わなくても恐らくあなたの顔の汚れは落ちます。例えば、「手もみ洗い」しなければいけない服や、色落ちが気になる服は、洗剤を使って洗いませんよね。強制的に洗濯機に入れたり、洗浄力が強い洗剤を使えば、その服は台無しになります。
実は顔も同じです。「洗いすぎ」というのは、肌の乾燥やばい菌侵入を防いでいる層まで洗い流してしまっている可能性があるという意味なんです（上の図の「角質層」）。この角質層がない肌は、皮膚（顆粒層）がむき出しの状態です。当然肌も荒れやすく、ニキビやシミ・シワにも繋がります。
ストレスを感じやすい、すぐイライラする
ストレスを感じたり、悩み事があったり、ため息をついたり、疲れを感じたりすると、人間は（男女問わず）男性ホルモンを分泌します。
男性ホルモンは皮脂腺に働きかけ、皮脂を過剰に分泌させるよう信号を送ります。皮脂は落とさなければ酸化して腐り、肌にダメージを与えます。皮脂量が多い時期に肌が荒れるのは必然的なことですが、皮脂量が減ってきて大人になってもニキビや肌荒れを起こす方がいるのはこういった理由からなのです。
乳液やクリームを使用している
乳液は「肌の油分を補う」アイテムです。決して肌を乾燥から守るアイテムではありません。
特に皮脂量が十分に備わっている10～20代（人によっては30代）の方は乳液やクリームなどに世話になる必要はないのです。油分が満ち足りている肌に、油を塗ればそれはオイリー肌に自らなっていることになるので、皮脂が毛穴に詰まりニキビの原因になります。重視するのはセラミドなどを中心とした「保湿」メインの化粧水。この年代で油分メインの化粧水を利用しても肌が荒れるだけです。
肌荒れの要因は現代社会に満ち溢れている
肌荒れやニキビの原因よりも対処法を確立することが最も重要です。つまり治し方。今の現代社会において、ノーストレスで生きろ！というのは不可能です。しかし、肌がいくら荒れても命に影響があるわけじゃありませんし、病院に行けば比較的簡単に治せます。
肌荒れやニキビで病院が相手してくれるのかと思われがちですが、むしろ病院側が「来い」と呼びかけてるくらい。ニキビや肌荒れは「外傷」であり、自己処理すると跡になってしまいます。一度病院に行って薬を貰えば、悩んでいた時間がなんだったのだと思うくらいすぐ治ります。
多くの方は「化粧品で肌荒れが治る」と思っていますが、化粧品は予防のためにアイテムに過ぎません。ここにまとめた内容を実践するのは、肌荒れやニキビが「治ってから」。治す方法をまとめたわけではないので勘違いしないようにして下さい。
