「ニキビや肌荒れを起こしても乳液は使うべき」
ということを1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。角質を柔軟にする効果などがあるため使うべきだというのがこの主張のようですが、乳液によってニキビや肌荒れが緩和されたりすることは100%ありません。
むしろ正常な肌であっても乳液(クリーム含)自体不要な場合が多いため、今現在使用に際し問題がない方も知らず知らずのうちに肌が傷ついている可能性もあります。
乳液の目的
乳液の果たす役割は「油分の補給」です。人間の肌は加齢によって油分の分泌量が低下していくため、乳液で補給しましょうということが至る所で言われています。
しかし、人間の分泌する油分が果たしている役目はそこまで高くありません。更に、自然に体から分泌される油分と、乳液で補給する油分とでは、その効力は10分の1程度にまでしか及ばないと言います。
つまり、乳液自体が人間に不要なのです。今は「保湿=乳液」という間違った認識が浸透しているため、メーカーも乳液に保湿成分を含ませることが多くなりました。従って、乳液を利用しても一定の美容効果があるものも確かにありますが、乳液そのものの果たす役割を覚えていれば誤った化粧品を選ぶリスクは非常に少なくなるでしょう。
乳液は保湿を目的とした化粧品ではない
前項で少し触れましたが、乳液で肌の乾燥を防ぐことはできません。
繰り返しになりますが、乳液の目的は「油分の補給」です。しかし乳液といっても50~60%は水分でできているため、いくら乾燥した肌に塗ったとしても、油分の隙間から水分が蒸発していきます。
その場しのぎにはなるものの、結局は化粧品に依存することとなってしまうため、乾燥の根本の解決にはなりません。保湿を目的とした化粧品は「保湿美容液」です。
化粧水を塗って、乳液でフタをすることがスキンケアの流れだと思っている方は非常に多くいらっしゃいますが、乳液のフタは穴だらけのフタであることを覚えておきましょう。
乳液を使えばニキビは悪化する
乳液は油です。ニキビは油を餌にして大きくなります。そしてニキビが餌にしないような油を使った化粧品を「ノンコメドジェニック」と言ったりしますが、ニキビ自体が嫌気性菌といって空気から遮断されることを嫌うため、何かを塗ること自体がニキビ悪化につながります。
つまり、「ノンコメドジェニックなら使っても良い」ということでもないのです。
ニキビができたら病院へ。それが嫌なら「何もしない・塗らない」が正しいスキンケアです。
人間は不安になるとなんでもかんでも顔に塗りたがる性質がありますが、それが肌を痛めつけているということを忘れないでください。
まとめ
以上のようにまとめはしましたが、この記事にたどり着いたという方は、少なくとも「何もしていない人」ではないと思います。それでもニキビができてしまったということは、スキンケアそのものに問題があることも考えられます。
ニキビができても、その処理方法さえ間違えなければ跡になることはありません。スキンケアに問題があるのであればそれを直し、仮にできてしまったとしても、落ち着いて対処すれば問題ありません。ニキビが発生する真の原因は今でも不明であるといいます。「誰しも起こり得る」ということを忘れずに、ここに書いてあることを参考にしてみてください。
基礎化粧品やアクネ用洗顔、ニキビ用クリームなど数々発売されていますが、これらは全て「予防」を目的としたアイテムです。ニキビが発生して慌てて塗布し始めるものではないということを覚えておいてください。