肌のハリ・弾力は、肌内部のヒアルロン酸・コラーゲン・エラスチンなどの保湿成分の量・健康状態によって変化します。この成分は何もしていなければ、紫外線や活性酸素の影響を受けて崩れていき、単純に化粧品を使用しただけで元に戻ることはありません。
また、肌のハリや弾力は、「失われてから」使ってもそれを取り戻すのに時間を要することになります。そうならないための「予防」という考え方と、改善方法・化粧品について解説します。
肌のハリ・弾力を化粧品で戻すことができるのか
肌のハリは、ヒアルロン酸・コラーゲン・エラスチンなどが肌内部にあればあるほど、水々しい弾力のある肌になりますが、単純にその成分を配合した化粧品を使ったとして、その内部に成分が届くことはありません。
これらの成分の粒子は非常に巨大で、化粧品に混ぜ合わせたところでそれが肌に浸透していくことがないのです。肌表面で油分のように保湿の膜となってくれるだけで、具体的にハリを形成させるために配合されているものではないのです。
またいわゆる「アンチエイジング化粧品」の基本的な考えは予防です。症状が起こる前に使用して、その発生に備えましょうというのがスタンスになります。具体的に、プラセンタやレチノールなど、アンチエイジング成分を含んだ成分は効果はあります。しかし、それは使い始めて以降に効果があるもので、今あるシワやたるみを消したり改善したりすることはほとんどありません。
男性にとって最も効果的な改善方法・スキンケア
紫外線や活性酸素の影響を受けて保湿成分が傷つけられることで、ハリや弾力が失われていきますが、それが今後一生元に戻らないというわけではありません。紫外線から肌を守り、肌の乾燥を防ぎながら、活性酸素の発生を最小限に抑える食生活を実践していくことで肌はいくらでも回復します。
スキンケアの面で最も効果的な方法は、保湿膜を形成するセラミドやアミノ酸を配合した化粧品の利用です。
保湿膜とは、セラミドとアミノ酸を主成分にした肌表面にある薄い膜で、これのおかげ私たちの肌の乾燥・雑菌の進入は防がれています。
逆に、これが壊れていると、肌内部の水分はどんどん蒸発していき乾燥肌に、また雑菌が進入しやすくなち肌荒れや炎症の原因になります。
肌内部の問題は食や生活習慣、ストレスなどによりますが、最低限自分で行える外的な予防についてはこの保湿膜にアプローチした化粧品が最適です。またこれには、化粧水・乳液・クリームと全てを使用しなければいけないわけではなく、必要な成分が含まれたものを1つ使用すればいいので、スキンケアにはお金もかかりません。
涙袋のたるみは見た目年齢を引き上げる原因!早急のエイジングケアが必要
目元付近のたるみは老化を著しく感じさせ、印象も変化させます。目の周りの筋肉が衰退しコラーゲンが減少していることが原因です。まだその兆候がなくても、何も対策をしなければ少なくとも30代後半から目元のたるみが現れます。
真皮中のコラーゲンやエラスチンなどが加齢と共に劣化し、水分やハリを保てなくなってくると重力に逆らえずたるみとなって現れます。早期発見できればもとに戻すことが可能ですが、時間が経ち肌が折りたたまれている時間が長ければ長いほど頑固なシワとして馴染んでしまうでしょう。
特に目元のたるみ、下まぶたの皮膚が膨らんでしまって垂れている状態は、コラーゲンの減少や目元の筋肉の衰えが原因です。涙袋のたるみが現れると、クマではないのに目元に影ができてしまうため老いて見えたり、不健康な印象を相手に与えてしまいます。しかし加齢現象であるため完全に無くすことは難しく、ある程度の許容は必要です。
目元のたるみ改善方法
目元の筋肉を鍛える
我々は常にパソコンやスマホといった電子機器と向き合いながら生活しています。日頃肉体の強化や訓練に励んでいると思われている警察官や消防士でさえパソコンと格闘している事務作業の方が多いといいます。それぐらい今の世の中はパソコン中心であり、また目の酷使が問題となっています。
画面に向き合っている間は“まばたき”を忘れ、乾燥しがちになります。また一点を集中して見ているため(もしくはキーボードと画面の上下運動のみ)、目の衰えは意識しないと防げません。時間を置いて定期的に上下左右、寄り目の運動を行うなど、ケアを実践しましょう。筋肉を取り戻すことができれば、たるみの改善につながります。
AHA配合ピーリングで目元のコラーゲンを増やす
ピーリングを行うことで肌代謝が促進されコラーゲン量を増やすことが可能です。ピーリングは毎日行うと肌を痛める原因になりますが、ゴマージュなどのこすり付けるタイプではなく、洗い流すタイプの低刺激のピーリングであれば活性酸素を抑える強い味方となります。
ピーリングアイテムを選ぶポイントとしてはAHAが配合されたものが効果的です。これは20代のうちは不要です。30代以降、肌のたるみが気になってきたころから始めるといいでしょう。
レチノールやビタミンC誘導体配合化粧品でコラーゲンを増やす
ニキビ予防や肌荒れ予防にも効果があるビタミンC誘導体は肌の代謝を正常化し血液循環もよくするため、しわやたるみにも効果があります。またコラーゲンを増やす働きもあるため1度で2度美味しい優良な成分なのです。
レチノールはビタミンAの一種でもあり、真皮中のコラーゲンを増やす効果があります。ビタミンC誘導体より若干刺激が強いため健康的な20代のうちから使用するのは控えましょう。初めて使用する際はその効果に肌が驚き一時的に乾燥するかもしれませんが、使い続けることで落ち着いてきます。
目薬を積極的に活用
目そのもののケアも忘れないでください。目薬は薬局に行くとそれこそ何を選んでいいかわからないくらいの量がありますが、オーソドックスなもので構いません。PC中心、スマホ中心となった現代においてドライアイの人が増えているといいます。そういったことを防ぐために目薬は積極的に使用するようにしてください。
目元の保湿ケア
目元は非常に皮膚が薄いため血行不良や乾燥、紫外線の影響を受けやすく、肌トラブルは避けて通れません。それなのにあまり知られていないのが目元のスキンケア。「専用のものを使う」という意味ではなく、保湿化粧品を目元にも馴染ませ乾燥を防ぐことが重要です。
目元を明るくし、見た目年齢を引き下げる効果があります。目元は人との会話で必ず見る場所ですから、身だしなみの上でも重要です。また蒸しタオルを目元に乗せ、滞った血流を循環させるのも非常に効果があります。
ほうれい線や二重あごをメンズコスメで治すことはできる?
ほうれい線、二重顎、涙袋、実はどれも原理は同じで、その部位の脂肪を支えているコラーゲンが弱まってたるみとなっています。
つまり、その弾力を高めコラーゲンに働きかける化粧品を使用すれば理屈上は対策可能。しかし、もうでき上がってしまったほうれい線、二重顎などのたるみを化粧品で改善するのは非常に困難です。ヒアルロン酸・コラーゲン注入など外科的な治療で肌をイジるしかありません。
コラーゲンに働きかける成分を選ぶ
化粧品で予防を考える場合、コラーゲンに働きかける成分を選びましょう。ほうれい線、涙袋、二重顎、これらはすべて「たるみ」の一種です。つまり、共通して同じ化粧品を使用して構いません。具体的に効果のある成分を挙げました。化粧品選びの際の参考にしてください。
ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体には抗酸化作用、皮脂分泌抑制効果など様々な効果が期待できますが、コラーゲン生成に働きかける効果も確認されています。ビタミンC誘導体は水溶性の成分であるため、化粧水に多く含まれています。食べ物から取り入れても効果を得ることはできますが、体内で貯蓄できない成分であるため、毎日摂取することが必要となります。
レチノール
レチノールはビタミンAの一種で、肌代謝を活性化させターンオーバーを整える美容成分です。効果を確かに実感できる一方、刺激が非常に強く、一時的に肌荒れを引き起こすこともあるといいます。若いうちから使用する化粧品ではありませんので、予防として使っていく場合には、30代以降から使用を検討してみてはいかがでしょうか。
プラセンタエキス
コラーゲン・ヒアルロン酸といった真皮を構成する「線維芽細胞」を活性化させシワ・たるみといった予防として使用されます。その他20以上もの薬理効果・美容効果が確認されており、アンチエイジング化粧品の代表的な成分となりました。また副作用が少ないことで、エイジングケア化粧品の中では非常に珍しく敏感肌に優しい成分としても知られているのです。