しつこい男性の毛穴汚れ。特に脂性肌より乾燥肌の男性の方が、この毛穴汚れには悩まされているんですよね。
ネット上には数々の毛穴対策ハウツーがまとめられていますが、なんとなく信憑性が低かったり、女性用にまとめられているものばかりで、男性である我々にとっては取り組みにくかったりします。
従って、この記事では特に「男性の乾燥毛穴」で悩む方に向けた対策法を、できるだけお金がかからない方法を中心にまとめていきたいと思います。
乾燥毛穴の黒ずみを落とす5つの方法
①体を動かして代謝を上げる
毛穴の黒ずみの正体は酸化した皮脂です。皮脂は物理的な刺激で掻きだすのではなく、自然な代謝活動の中で排出していくことが最も近道で安全。その方法として、運動によって代謝を上げるというのが最も効率的です。
鼻には筋肉が無いため基礎体温による熱が伝わりにくい性質があります。ちょっとほっぺを触ってみてください。そして鼻を触ってみてください。恐らく感じる温度が違うはずです。鼻は気温や湿度の影響を受けやすく、特に冷えやすいのです。
皮脂は体温によって溶け出します。しかし鼻は体温の影響を受けにくいので皮脂が固まり、黒ずんで酸化してしまいます。鼻の黒ずみで悩んでいる人の多くは運動不足だったり、内勤職の方に多い傾向があります。
②ぬるま湯ぶくぶく洗顔
普段、熱湯あるいは冷水で洗顔をしていませんか?先程も解説しましたが、皮脂は体温の温度によって溶け出します。大体35~38度の温度で溶け出し、外に排出されます。毛穴に角栓となって固まった皮脂は、代謝活動は行われるものの、鼻の温度が伴わず詰まって固まってしまった姿なのです。
従って、洗顔においては「洗う」ということを意識するのではなく、「溶かす」ということを意識して行ってみてください。
具体的には、桶に35~38度の人肌程度のぬるま湯を張り、顔を埋めてぶくぶくと息を吐き、その波動で溶かし出します。毛穴掃除に洗顔料は必至ではありません。特に肌の摩擦となるような行為ではありませんし、負担も一切かかりませんので、1日に何度やっても構いません。ただ、温度の設定だけは守るようにしましょう。
③蒸しタオルで毛穴を開放
蒸しタオルを鼻に当て、毛穴汚れを浮き出させることができます。毛穴パックなどで無理やり引っ張り出す作業ではないので非常に安全性は高く、皮膚への負担もありません。毛穴は温度や気温によって大きく開いたり閉じたりする性質があります。その作用を利用します。鼻周辺の血行も促進されるため、見た目の艶やかさも向上します。
広がった毛穴はその後すぐに元に戻ります。
④亜麻仁油、エゴマ油を塗りこむ
「油は油に溶ける」という性質を持っています。脂性肌の人より乾燥肌の人の方が角栓ができやすく、鼻周りが黒ずんでしまうのもこのため。従って、亜麻仁油やエゴマ油といった、安全性が非常に高い植物天然油を指先に取って軽くコロコロと鼻をマッサージしてみましょう。
皮脂汚れは「取る」というイメージではなく「溶かす」というイメージです。マッサージの際もグリグリと力を入れるのではなく、浮き出させるイメージを持って優しく行います。また時間にして30秒以内には終了させ、使用した亜麻仁油あるいはエゴマ油は綺麗に拭き取りましょう。
⑤スクラブ洗顔
スクラブ洗顔とは、洗顔料の中に汚れを掻きだす粒子のようなものが配合されているタイプのもの。これに関しては、実は賛否が分かれ、「使ってはいけない」と言う専門家の方もいらっしゃいます。歯磨き粉のような大きな粒子が含まれてそれが肌を傷付ける、「マイクロプラスチックビーズ」という危険な成分が含まれ人体に有害、など理由は様々です。
しかし、今のスクラブ洗顔にほマイクロプラスチックビーズが含まれている方が稀で、刺激に関してもほとんどその粒子を感じることができないくらい細かな設計になっています。また商品によって非常に異なりますのでよく確認するようにしてください。例えば「アロエスクラブ」、「こんにゃくマンナンスクラブ」など自然由来のスクラブを使用した洗顔は安全性も高く洗浄力も期待できます。
私としては「洗顔に頼らない」というスタンスではありますが、どうしても取れない角栓・黒ずみであったり、緊急性を伴う時のために1本だけ保持しています。
参考:男性は特に注意!スクラブ洗顔の危険性と環境に与える悪影響
鼻の横が白く粉を吹いたようになる原因は?
鼻の脇に白く垢のように溜まっているものを見たことがありませんか。これも同じ角栓です。基本的には上の5つの対策と同じになります。
角栓とは違うものだと勘違いして、タオルでゴシゴシ拭き取ったり、指でこすってしまうことがあると思いますが、表面を傷付けているだけなのでそれでは取れません。取れたように見えても、むしろ雑菌が入り込みやすい環境を作ってあげたようなものなので、そこからニキビや出来物につながってしまいます。
影となる部分で、それでいて皮脂腺が集中している部位なのでこのように小汚く見えてしまうんです。毛穴汚れと異なる点は無いため、落ち着いて対処しましょう。
【NG】やってはいけない乾燥毛穴対策
次に、多くの方がやってしまいがちな(まさにやっている)間違った乾燥毛穴対策を紹介します。当てはまることがあれば、本日以降は絶対にやらないようにしましょう。
【NG①】鼻パックで無理やり抜き取る
鼻パックは物理的に毛穴の角栓を抜き取る作業です。確かにきれいに取れて気持ちよさそうですが、角栓が抜けたところがぽっかりと穴が開いた状態になり危険です。温めたり、代謝を上げて自然に開放させた毛穴ではなく、物理的にこじ開けた毛穴です。
無理やり開けて角栓を引っこ抜いた毛穴は、元の大きさには戻りにくく、またその穴に汚れが溜まって角栓ができてしまいます。なぜ毛穴汚れの除去方法として、自然な形で毛穴を開放させる方法しか紹介しなかったかというと、毛穴というのは大きくなることはあっても、小さくなることは無いからです。
自然の中での開閉ではなく、毛穴パックなどの物理的な開放だと、イチゴ鼻など毛穴が大きく目立ってしまう原因になるのです。
【NG②】洗顔に時間をかけすぎる
洗顔料を使った洗顔を行う場合、肌の上に泡が乗っている時間は長くても10秒。つまり↑の写真のようにヘラヘラ笑っている暇などなく、さっさと洗い流すことだけを考えて洗顔して下さい。
洗顔は良い意味でも悪い意味でも非常に強力です。確かに毛穴の汚れは落ちるかもしれませんが、洗顔による化学成分は皮膚を溶かす働きがあるため、写真のように泡を乗せたままでいると、皮膚はどんどん溶けていきます。すると、肌の乾燥がひどくなり、皮脂が過剰に分泌されるようになります。
もし、毎日綺麗に時間をかけて洗顔をしているのに、1日終わってみたら毛穴に黒ずみが溜まっているというのであれば、それは洗顔が問題ではないか考えてみてください。
【NG③】爪やピンセットで押し出す
これも「鼻パック」と同じ原理でやってはいけない対処法の一つです。
物理的な刺激を皮膚に与えるのはNG。道具に頼らず、自然代謝の中で皮脂分泌を行わせる、溶かす、というケアに努めましょう。
【NG④】拭きとり化粧水を使う
コットンなどに化粧水を染み込ませ、古い角質や角栓を拭き取る方法のスキンケアです。コットンは非常に柔らかい素材で、肌に与える影響はほとんどないと言われていますが、やはり摩擦による影響が考えられ、肌の乾燥を防いでいる角質層が傷付けられてしまいます。
コットンの繊維がカギのフックのように乾燥した角質層を掻き取り、皮膚をむき出し状態にしてしまうのです。目に見える形で綺麗になったような気がするのですが、雑菌が入り込みやすく、それに伴って皮脂の分泌も増えてしまいます。もし使うのであれば、「それで終わり」ではなく、きちんとした保湿ケア・セラミドケアまで行わなければなりません。
またコットンを使用した拭き取り化粧水は、日本のようにドバドバと水を使うことができないヨーロッパで広まった方法です。「やむを得ず」拭き取り化粧水という手段を選択しているに過ぎず、スキンケアとして推奨される方法では決してないのです。
【まとめ】乾燥毛穴の黒ずみ除去のポイント
男性の乾燥毛穴の黒ずみ除去方法についてまとめましたがいかがでしたか?今日からでも実践できることがたくさんあったはずです。また、毛穴汚れに関する誤解もあったと思います。
乾燥毛穴の黒ずみ除去の一番のポイントとしては、自然代謝の中で「溶かす」ということ。
毛穴パックやピンセット、ピーリングやクレイマスクなど、道具に頼った物理的な毛穴への刺激は絶対にやらないようにしてください。確かに道具は非常に便利ですが、これは「いざ」という時のために取っておいて下さい。多くても1年に1回までです。
それ以外は、ここにまとめた5つの方法(スクラブ洗顔を除けば4つ)だけで留めるようにしましょう。そうすれば、毛穴の広がり・イチゴ鼻を防ぐことができ、かついつでも綺麗な鼻を保つことができます。